学校の勉強は、人をバカにするか否か

(塾かなんかに通っておられる方で、100%講師を信頼されている方は
 読まないほうが賢明かと思います。)


僕は大学生になってから、塾のようなところで講師のバイトを始めました。
バイトなんて初めての経験で、そりゃあもう緊張の毎日です。
しかも塾それ自体も初めての経験なんで、
大学生になってから塾通いに追われています・・・


さて、僕の働いている塾では、
生徒一人ひとりに合った勉強を教えることになっています。
一対一のこともありますし、一対二のこともあります。


最初の頃は一対一ばかりだったんで、そんなにしんどくはありませんでした。
が、しかし!
一対二というのがものすごくキツイ!
もう格段の差です。
十両力士から大関って感じでしょうか。


同じ教科だったら全然問題はないんですが。
しかしたとえば、一方の生徒が英語で、もう一方が日本史なんてこともあります。
一方では分詞構文がどうとか、時制がどうとか言っておきながら、
もう一方では「徳川家綱」やら「荻原重秀」やら教えているわけですよ。
そんなことをしているうちに「徳川秀吉」なんてことを口走ったこともあります。


あと大学生ともなると、中学校時代の勉強なんてまったく忘れています。(><)
ミトコンドリアって何だったっけ?って感じですよ。
そんなときは解答を見つつ、
何食わぬ顔で思いついたことを生徒に吹き込むわけです。
時には間違ったことを言うときもありますが、
気づいた限りはちゃんと訂正していますんで、ご安心を。(?)


受験生はともかく、本当にみんな勉強熱心で、
小さい頃から塾で勉強を一生懸命がんばっている生徒を見ていると、
「もうちょっと遊んだらいいよ」と声をかけたくなるくらいです。
親にとっては、少しでも子供にいい教育を受けさせてあげたい、
と願うのは当たり前のことでしょう。


しかし、英語で構文がどうとか、数学で相似比がいくらだとか、
そんなことを子供に教育すべきなんでしょうかねぇ。
僕の目から見ると、塾に来る生徒さんたちは実に生き生きしています。
けれど苦手な教科の勉強のことになると、
急に自信をなくしちゃっている気がします。
わからないから良いんだし、解けるとおもしろい。
答えがわかっている問題を解くことほど、つまらないものはないと思うんですけど。


塾の講師をして、ふと感じたことは、
「自分の思考力がなくなった」ということです。
いつも受験勉強で機械的に答えを出す努力をし続けた結果、
問題を見ればある程度答えがわかるようになりました。
しかし、これは本当にうれしいことでしょうか・・・?
なんか新しいことが考えられなくなったようで、つまらないし、
おもしろくない人間になったなぁと思います。


少しくらい生徒を見習って、生き生きと暮らしたいもんです☆